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弦楽四重奏「ソノリティ カルテット」──音楽の街・所沢の素敵な贈り物

「ソノリティ(sonority)」とは「鳴り響く」という意味の英語。その名にちなんだ女性の弦楽四重奏団の初めての演奏会が11月24日(2014年)に、所沢市民文化センター・ミューズのキューブホールで開かれます。
それに向けてのリハーサルをされているところにおじゃまをし、カルテット結成に尽力された共同代表者の一人・西澤晶子さんにお話をうかがいました。また、4人のメンバーの方からもコメントをいただきました。

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≫≫ 優れた演奏家にふさわしい場を! ≪≪

──このカルテットを結成された経緯をお聞かせください。

 去年の秋の事です。所沢で目覚ましい活躍をする演奏家たちを知りました。
 その人たちのすばらしい音との出会いがなければ、カルテットの結成を現実のものとして考えることはなかったはずです。さらにその演奏会をこの地、所沢で行うことの意義に、深い感慨を持っておりました。
 それは私が日ごろから折につけ感じていたものです。実は所沢は、音楽の街、ことに「弦楽の町」と言えるほど弦楽を愛好する人が多く、指導者にも恵まれていて、公民館の弦楽サークル活動がとても活発だということでした。それを、もっと市民のみなさんに知っていただきたいなと考えておりました。

 そしてもう一つはメンバーの事です。なかでも渡辺美羅先生については、私の共同代表者である川崎千枝さんが師事されているだけでなく、敬意を持っている仲間でもありました。
 渡辺美羅先生は韓国出身のチェロ奏者で、プロフィールにあるようにいろんな賞を受賞し、指導者としても活躍されていました。そして、結婚して日本にこられました。初めてお会いした時、私たち3人は、所沢で活動する女性の管弦楽サークルのメンバーでした。

 最初に渡辺美羅さんの音を聴いたときに、びっくりしてしまいました。
「この人は、ここで私たちアマチュアとやっているような人じゃない! もっとふさわしい活躍の場があるはずだ」と思ったのです。
 清瀬の市民オーケストラのお手伝いをされていたのですが、美羅さんが入ると、オーケストラの音がまるで違ってくるということです。
 日本の音楽大学を出た方なら、先生とか先輩・後輩や横のつながりで、実力があればいろいろと活動の機会がありますが、美羅さんにはそういうネットワークがありません。
 また、結婚して子育ての時期でもあったので、本格的な演奏活動はなかなかできないようでした。

 そして、梅村真美先生です。まず、このような技術力と表現力をもった方がおられるということに、圧倒されました。とくにその色彩豊かでエネルギッシュな音色に引き込まれてしまいました。彼女が講師を務めるアマチュア団体やコンクールの入賞者を輩出するお教室でのレベルの高さからも、その卓越した指導力が推し量られます。
 春山みどり先生は今回のユニットの重鎮ともいえるかもしれません。その十二分に経験を積んだアンサンブルの、瞬間々を捉える力は、目を見張るものがあります。
 ふだんはヴァイオリンを弾くことも多い岡崎晶子先生。その絶妙な、力強い調和を織りなすヴィオラの音色は、日ごろの多彩な音楽活動のたまものではないだろうかと思います。

 このような演奏家のために、ある時、川崎千枝さんが言いました。「私たちで演奏会をやりませんか」と。
 その言葉に天も味方したのか、所沢ミューズの、初めての予約抽選会に見事に当たり、即、初公演への運びとなったのでした。

 4人が最初に顔合わせをしたときには、私はライブラリアンとしていくつかの楽譜を用意しておりました。編曲ものもあって、みなさんには初めての楽譜もありましたが、驚いたことに、どの曲についても、もうすでに聴衆を前にしても充分に良い演奏だったのを覚えています。実力のある人が集まると、こんなに素晴らしい演奏になるのかと、改めて感じ入りました。そしてとても、誇らしい気持ちになったものです。

 以来、準備を進め、2014年11月24日(祝・月)待望の演奏会です。
 メインプログラムは、グリーグの「弦楽四重奏曲Gmll, Op.27」。4楽章からなるこの作品はグリーグが全身全霊をかけて書き上げたもので、これは作者のただならぬ気迫が伝わってくる作品です。まさにソノリティカルテットの初公演にふさわしい作品だと思えます。そのほかのプログラムどれをとっても、醍醐味のある演奏を味わうことができるでしょう。
 そして、この日、足を運んでくださった方たちに、幸せな気持ちになって帰っていただくことができたなら、これまでの思いがどれほど報われるか知れません。

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≫≫ 弦楽の街・所沢をさらに盛り上げたい ≪≪

カルテットの4人の方からコメントとプロフィールをお寄せいただきました。

【梅村真美さんのコメント】
今回はソノリティカルテットの初めてのコンサートになります。
グリーグの世界観、ベートーヴェンの運命の面白い編曲からハッピーバースデーまで是非楽しんで頂ければと思います。

〔梅村真美さんのプロフィール〕
岩手県宮古市出身。幼少期より祖父、父に手ほどきを受ける。
国立音楽大学卒業。卒業演奏会に出演。
これまでに板谷英紀、ヅェラー・モニカ、馬場雅美、守岡輝、マンフレッド・ヘル、久保良治、(故)久保田良作の各氏に師事。
2009年よりiTunesにて「川の流れのように」「百万本のバラ」などの歌謡曲を中心にした楽曲を配信中。
2011年の東日本大震災以降は地元の宮古市にてカルテットや弦楽合奏など市民に向けて、又、小学校、中学校、老人ホームなどでの演奏活動を精力的に行う。
2014年は太田クァルテット創立100周年ということで、創設者である曽祖父を偲んで宮古市と盛岡市で兄、妹とカルテットの演奏会を岩手県立美術館の主催で開催。
個人指導の他アンサンブル指導など後進の指導にあたる傍ら、室内楽、オーケストラにて演奏活動をしている。
所沢在住

【春山みどりさんのコメント】
今回はグリークの弦楽四重奏曲を演奏します。
グリークはピアノ協奏曲やペールギュントなどが有名ですが この作品27の弦楽四重奏曲は、冒頭の激しいフレーズ、透明な静寂、楽しい舞曲など目まぐるしく変化する旋律が楽しめる素晴らしい曲だと思います。
是非 皆様に聴いて頂きたいです。

〔春山みどりさんのプロフィール〕
国立音楽大学卒業。卒業後、3年間東京シティーフィルハーモニックに在籍。
東京バッハアンサンブル、アンサンブルバロックにて数々のバロック音楽中心のコンサートに出演。
バプテスト羽村教会にてバッハの声楽曲を中心としたコンサートでコンサートミストレスを務める。
久世武志氏指導による数々のオペラ公演に参加。
現在、明星フィルハーモニー管弦楽団および明星大学室内合奏部および羽村フィルハーモニー管弦楽団のトレーナーとして指導に当たる。
所沢在住

【岡崎晶子さんのコメント】
このコンサートに向けて1年前から4人の音色を重ね紡いで来ました。
私は普段ヴァイオリンを演奏しております。ヴィオラ特有の響きと内声感で溶け込み、寄り添い導き合う演奏を愉しみに奏でます。
ぜひとも11月24日のキューブホールへ足をお運びくださいますと嬉しいです。お待ちしております。

〔岡崎晶子さんのプロフィール〕
国立音楽大学器楽学科ヴァイオリン専攻卒業。
在学中より演奏活動を開始。卒業後フリーのヴァイオリン奏者として、ソロ・室内楽・オーケストラ等でのコンサート、イベント、また、MR.BIG、SMAP、TOKIO、KinKi Kids、関ジャニ∞、リュ・シウォン、佐藤寛之、工藤静香、坂本冬美、GIRL NEXT DOOR等のサポートミュージシャンとしてテレビ、レコーディング、ライブ等に参加。
ファッションデザイナーのコシノジュンコとのオーケストラ企画による、国内外の第一線の音楽家たちが結成するオーケストラ「JK Philharmony」のヴァイオリン奏者、山田邦子団長がん撲滅のチャリティ合唱団「スター混声合唱団」のヴァイオリン奏者等。
弦楽サウンドの魅力を身近に感じてもらうことをコンセプトに、弦楽仲間たちの協力を得て、弦楽アンサンブル「ショウコストリングス」を企画する。


【渡辺美羅さんのコメント】
今回のプログラムの中GRIEGは、以前、Finland Kuhmo FestivalにString Quartetで参加した時、その時レッスンして頂いたPeterson Quartetのコンサートで初めて聞きました。
その演奏を聴いた時の感激は今でも忘れられません。
そのときの感激を素敵な弦楽器メンバーと一緒にお伝え出来たらと思います。

〔渡辺美羅さんのプロフィール〕
韓国の梨花女子大学音大、ドイツ・デトモルト国立音大大学院(DKA)卒業。
韓国日報社コンクール大賞、中央日報社コンクール2位。
ソウル芸術高校功労賞受賞、朝鮮日報社新人音楽会演奏。
梨花女子大学音大、モクワン大学講師、ウワングァン大学兼任教授歴任。
チョンジュ市立交響楽団チェロ首席歴任。
現在、日本で演奏活動中。
所沢在住

──第1回の演奏会のあとは、どのように展開されるのか、西澤さんの構想はいかがですか。

 まずは最初の演奏会を成功させることが大事で、その後のことは改めて考えたいと思っています。
 しかし、やはり一回切りではつまらないですし、なんらかの形で続けてゆきたいとは思っています。
 最初にお話ししたように、所沢を「音楽の街」「弦楽の町」として、市民の方たちに知っていただきたいですし、さらに盛り上げてゆきたいですね。
 これはどなたにも話していない私の想いですが、たとえば、所沢弦楽協会のようなものが出来ればいいなと。そして、定期的に弦楽のイベントが開催できれればと思っています。
 私個人の夢想ですが、神戸大震災のときに、チェロ奏者1,000人が集まって演奏したように、市内の弦楽の演奏家に結集していただき、たとえばヴィヴァルディの「四季」を演奏する。
 地球の温暖化を防ぎ、四季に恵まれた日本の自然を守ろうというメッセージを込めたイベントにしたいな、と。

──すばらしい夢ですね。私どもptokoのコンセプトにも合致しています。ご協力できることがあれば、遠慮なくお申し付けください。
 演奏会の成功と、西澤さんの夢の実現を祈念しています。

【コンサートの情報はこちら】