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明人会(あきひとかい)──津軽三味線・民謡 (その2)

明人会には、会主の紅明人(くれないあきひと)さん以下に優秀なスタッフが揃っているとのこと。趣味でつながっている団体を盛り上げてゆくためには重要な要素。取材の後半は、会長の矢島信次さんと、総務担当の武井貴子さんにざっくばらんにお話をうかがいました。(文・写真=ゴマッジョ)

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●◆■ 出会いの縁は破れ三味線 ■◆●

ゴマ 会長の矢島さんは明人会にはいつからの参加ですか。三味線との付き合いは長いんですか?

矢島 明人会には、ひょんなことのご縁で、2000(平成12)年に入りました。それまでは三味線にはまったく触ったことがありませんでした。
 家内の実家に破れ三味線があるのを知って、もったいないなと思い、修理してくれるところを探したんです。しかし、なかなか見つからなくて。やっとたどり着いたのが、会主の店の紅屋だったんです。

ゴマ その破れ三味線は津軽三味線ですか?

矢島 いや、普通の細棹の三味線です。家内の祖母がやっていたようです。
 そのときに、会主から、「来週、富岡公民館で津軽三味線を弾くから、興味があったら来てみたら」とお誘いを受けたんです。

ゴマ 初めて聴かれていかがでした?

矢島 細棹とは音のボリュームが全然違いました。強弱の感覚がとってもよくて、すっかり気に入りました。
 で、会主が制作した津軽三味線を購入して、直った細棹は家内に(笑い)。

ゴマ 会長の役割は? また、会長としては、明人会をどのように盛り上げてゆこうとお考えですか?

矢島 三味線や民謡の技術的な指導は会主にお任せして、私は会全体のまとめ役、相談役としてお役に立てればと思っています。
 中学生のボーヤから年配のご婦人までと会員の層は広いので、みんなの意見や希望などをよく聞いて、コミュニケーションを深めていければ…。
 一時期、会員数が減るときがあったんですが、今は世代交代が進んで会員も増え、若返った感じで活気が出てきました。
「みんなで楽しくやろうよ」と、会員同士も和気藹々としたいい雰囲気なので、さらに充実した会にしてゆきたいと思います。幸い、役員の方たちもとてもしっかりしていて、助かっています。

ゴマ 津軽三味線の歴史にもご興味がおありだとか?

矢島 ええ、会に入ってまもなくして、津軽三味線の発祥の地、青森の金木町に旅をしました。町内の津軽三味線会館を訪れたり、いろいろと見聞をしました。そして、2003(平成15)年に「津軽三味線の誕生と系譜」という冊子を作って、会員さんに回覧して読んでもらっています。
 歴史を知ることでより理解が深まり、稽古に取り組む姿勢もいい方向にゆくのではないかと思っています。

ゴマ これからもずっと津軽三味線をお続けになられそうですね。

矢島 一生の趣味として最適だと思っています。明人会という素晴らしい「人の輪」がありますし。ぜひ、多くの人に参加していただきたいですね。
 ところで、私が作ったつたない短歌を一つ。
「三味弾くは 頭の体操 忘れずに 日々の実践 散歩の如く」
 身体と心の健康のためにもお勧めしたいと思います。

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●◆■ 17年を経て三味線の再出発 ■◆●

ゴマ 武井さんは総務の担当ですね。そして「明人会の唄姫」だとか?

武井 会のホームページに「夢見る唄姫」と書いてしまいました(笑い)。
 民謡には5歳のころから馴染んでいたんです。父が尺八と民謡をやっていて、毎日のように聞かされて、自然と民謡を覚えました。
 唄は父に教わってました。そして、小学6年から細棹の三味線を習い始めました。妹も三味線をやり、母は唄と、一家で民謡をしていたんです。
 だけど大きくなって、仕事や結婚、出産・育児と忙しくなり、民謡から離れるようになってしまいました。やりたい、やりたい、と思いながら、やっと子育ても一段落したら、17年も経っていました。

ゴマ お休みを経てまた民謡をやるように?

武井 ええ、所沢に引っ越して来て、どこかに三味線を習えるところはないかと探していたんです。
 そんなとき、たまたま会主がやっておられるボランティアのコンサートがあって、それを聴きにいったんです。そして、津軽三味線の響きに感動して、「あー、この先生に習いたい」と、即、教室に入りました。
 小さいときからいろんな三味線を聴いてきましたが、会主が入門されていた澤田流は、もともと私のとっても好きな流派だったんです。それにバッタリと巡り会えました。いや、ようやく、と言うほうがいいかも。

ゴマ 望んでいたものにやっと会えたと…。

武井 そうなんです。それともう一つ、会主の作られた三味線で弾けるというのがとても嬉しいですね。普通の先生は作りませんから。
 生音はよく聴いていましたが、会主の三味線はとても音色がいいんです。

ゴマ ますます、やりがいがありますね。

武井 ええ。でも、津軽三味線はとても難しいですね。細棹とは大きさや重さはもちろん、撥の持ち方、強弱のつけ方など、いろいろ違うところが多くて、最初はなかなか大変でした。
 難しいけれど、とても親切に指導していただき、だんだん身についてゆくのが嬉しくて、いまは楽しんで稽古をしています。もっと上達して、人に感動を与えられるような、心に響く三味線を目指してやってゆきたいですね。

ゴマ これからの目標を教えてください。

武井 いろんなコンサートに出て、津軽三味線の良さを伝えてゆきたいですし、他の楽器とのコラボレーションができれば、新しいものになってもっと楽しいんじゃないかと思っています。
 それと、ボランティアの演奏に力を入れたいですね。福祉施設などで身近に聴いていただいて、とてもやりがいと達成感がありますから。
 当面は、4月の「春の宴」の合同演奏、それと大目標である9月の15周年記念発表会に向けて、稽古に力を注いでゆきたいと思います。

ゴマ 本日はありがとうございました。イベントの成功をお祈りしています。
 残念ながら、広報担当の畑中裕生さんのお話をうかがう時間がなくなりましたが、「私と音楽」にエッセイを寄せていただけるとのことです。投稿を楽しみにしています。(2014.3.9取材)