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花水木の咲く街のコンサート──所沢演奏家協会 (その2)

時間を共有するのが生の音楽の楽しみ。出演者はただ演奏するだけでなく、トークをまじえて聴く人とのつながりをきずくのがこのコンサートの約束。2代、3代の地域のフアンに支えられ、ワンコイン・コンサートを続ける誇りで、次へのステップを。(文・写真=ゴマッジョ)
 【所沢演奏家協会のサイト】

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●◆■ ゲスト出演にも力を入れて ■◆●

──会員の方の名簿を拝見しますと、ピアノと声楽の方が多いようですね。代表と副代表のお二人もピアニストで。
 お隣におられる亀井陽二さんはバリトン。

 そうなんです。たまたま最初のメンバーの関係もあってそうなっていますが、他の楽器の方たちにもどんどん参加していただきたいと思っています。できれば、オーケストラができるような。バラエティがあったほうが、プログラムが多彩になり、内容も充実しますから。
 それから、若い方にもぜひ入会していただきたいですね。

──会員の平均年齢はいくつくらいですか?

 50歳は超えているでしょうね。これからも長く続けてゆくためには、若返りを図らなければと思っています。新陳代謝は今後の課題ですね。

──所沢には、プロもアマも音楽関係者がたくさん在住していますね。都心からのアクセスもいいですし、周りに音楽大学も数有り、防音マンションもいくつもあります。そして、郊外都市としては珍しく、ミューズという大中小のホールがあって、有名な演奏家も来演しています。
 私は立場上、所沢のプロの演奏家とお会いすることがよくありますが、最近は地元で演奏をしたいという方が増えてきました。嬉しいことです。なんとか応援したいと思っています。
「花水木の咲く街のコンサート」の出演者は会員の方がメインですが、客員の演奏もありますね。

 はい。会員を増やす目的もあって、コンサートに出かけて、ゲスト出演のお話をすることもあります。大学の後輩にも声をかけたり。
 また、会員からの推薦があったときは、実行委員会にはかって相談します。以前は審査的な意味合いもあって、音源を提供してもらったり、実際の演奏を聴いたりして判断していました。やはり、本当にいい音楽をみなさんに聴いていただきたいですから。
 そして、入会していただく場合にも、我々の会の雰囲気とか運営のことなどを理解していただいたうえでお誘いしたいと考えています。ですから、なるべく客演を増やす方向ですすめています。

──前回のコンサートでは、とても若い方の客演がありましたね。

 ええ、客演でお願いしていたマリンバの方の都合が悪くなり、替わりに10代の学生の方に出演してもらいました。しかも、お母さんのピアノとのデュオで、とても珍しいケースです。
 コンサートでは、ただ黙って聴いているより興味や親しみをもっていただくために、演奏者が曲の紹介などのお話と演奏の両方をすることになっています。
 その学生さんは演奏だけじゃなくてトークもお上手で、大好評でした。そのときは、曲目も映画音楽のメドレーなども演奏していただきました。
 プログラムでも、これからは新しいジャンルも採りいれて、より多くの人たちに楽しんでいただけるステージにしてゆきたいと思っています。
 そのためにも、毎回一組くらいは新しいメンバーの出演を考えています。

(写真左:山田彰一さん、写真中:亀井美奈子さん、写真右:亀井陽二さん)

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●◆■ 地域とのつながりを大事に ■◆●

──出演する会員も実行委員もボランティアで、公民館の職員や地域の人たちの応援もあって、ワンコイン・コンサートを続けてこられました。 
 今後も、協会の方針は変わりなく…。

 コンサートには本当にいろんな方がいらっしゃいます。そして本当に楽しんでいただいています。
 30周年のときに、これからのことについて話し合いをもちました。
 そこでのメンバーの総意は、「ワンコインでやることに意義がある」と。そのためには、ボランティアでやってゆくんだと。それが誇りだと。

 先ほども言いましたが、コンサートに来てくださる方の年齢層がとても広くなっています。いつも楽しみにしていただいている方もたくさんいます。
 赤ちゃん連れで来る方の席も用意してありますし、車椅子のための用意もあります。おじいちゃん、おばあちゃんが孫を連れてきたのが、その孫が大きくなって、今度は自分の子どもを連れて来る。2代、3代にわたってのフアンが育ってきました。
 この地域を中心に固定的に聴きに来てくださる方が100人はおられます。おかげで、チケットを売ることにそんなに苦労しないですみます。

 公園を散歩しているときに、知らない方から、「このあいだ、演奏されていましたね」と、声をかけられることもあります。そういうのは嬉しいですね。
 音楽をやっていて、それが地域の人たちとのコミュニケーションの手段になり、輪を広げるのに役に立っているのが一番大事なことなのかなと…。

──地域の中に音楽が溶け込んでいるのは素晴らしいですね。その積み重ねが豊かな市民生活の礎になるのだと思います。
 それが、所沢市が目指す「音楽のあるまちづくり」にも繋がる、と。

 先ほどの、トークと演奏のことですが、演奏者にとってはこれはけっこう大変で、負担でもあります。しかし、お客さんとのつながりを作ることの意味を理解して、楽しんでもらって演奏する喜びを感じてもらえたらと思います。
 だから、若い方にどんどん参加していただきたい。その場を用意するのが、私たちの役割だと考えています。

──今日は、コンサートの準備のために実行委員の方たちもお集まりのなかでお話をおうかがいし、ありがとうございました。
 これからも、80回、100回と続けて、気軽に聴けるコンサートをとおして、市民の生活に潤いを与えてくださるよう祈念しています。(2018.3.28取材)

(写真:実行委員のみなさんと)